2020.5.11

Apple Configurator2 で InHouse アプリをインストール・アンインストールする方法と「信頼」について

InHouse アプリをiOS端末にインストールする方法は非常に沢山あり、列挙するとこんなにもあります。

  • Xcodeを使う方法
  • MDMを使う方法
  • OTAを使う方法
  • Finderを使う方法
  • AirDropを使う方法
  • ターミナルを使う方法
  • Apple Configurator2 を使う方法

それぞれにメリット・デメリットがありますが、実際にインストールする作業者(エンドユーザなど)の手元にMac環境があるなら、Apple Configurator2 を使ったインストールがお勧めです。技術的な知識が不要で、分かり易く、かつ確実な方法だからです。

本稿では Apple Configurator2 を使って InHouse アプリを iOS 端末にインストールする方法について解説します。

 

準備

まず Apple Configurator2 の使用環境を整えます。詳しくは Apple Configurator2 とはをご覧下さい。

次にインストールするアプリの .ipa ファイルを用意します。ipa ファイルはiOSアプリのバイナリファイルで、開発担当のエンジニアや開発会社から提供してもらいます。(その他の関連ファイルも含めた .zip ファイルで提供される場合もありますが、その場合は展開して .ipa ファイルを探します)


(.zipで渡された場合は展開して.ipaを探す)

 

Apple Configurator2 でのアプリインストール

(1) Apple Configurator 2 を起動してMacにiOS端末を接続します。画面にはMacにUSB接続している台数分のiOS端末が表示されます

(2) 対象とする端末をダブルクリックすると、端末の詳細情報が表示されます

(3) サイドバーの[App]をクリックして、インストールされているアプリの一覧を表示します

(4) アプリ一覧が表示されている部分に、.ipaファイルをFinderからドラッグ&ドロップします。サイドバーの [App] の上にドラッグ&ドロップしても構いません

(5) インストール中を表すプログレスバーが現れるので待ちます

(6) 既にインストール済みであればそれを教えてくれるダイアログが現れますので、中止する場合は [中止] を、続ける場合は[置き換え]をクリックします(アプリは上書きされます)

(7) アプリの一覧に戻り、目的のアプリが表示されていれば成功です。またiOS端末本体のホーム画面にアプリアイコンが現れているかどうかでも判断可能です

 

インストールがうまくできない場合は

インストールに失敗するとダイアログが表示されます。例えば以下のようなものです。

これは、InHouseアプリのiOSバージョン条件を満たしていない端末にインストールしようとした時のエラーダイアログです。他にも様々な理由でインストールに失敗することがあります。Apple Configurator2 でインストールがうまくできない場合、以下の点を確認すると良いでしょう。

  • .ipaファイルは、InHouse用の provisioning profile でビルドされたものか
  • 端末のiOSバージョンや端末の種類が適当か

 

初めての起動

InHouseアプリを初めて起動しようとする場合、以下のダイアログが表示されます。

InHouseアプリは審査不要で不特定多数のiOS端末にインストールできますので、万が一不正にインストールされてユーザが気づかずに起動してしまっては大変です(参考:ADEPとは何か)。

そのためiOSのあるバージョンから、InHouseアプリの初回実行時に「信頼」という操作が求められるようになりました。この操作は自動ではできず、必ずユーザが端末を操作して意思表示をする必要があります。

なお、「信頼」するのはアプリではないことは念頭に置いておきましょう。信頼するのはアプリではなく、InHouseアプリの開発元です。(詳細は後述)

さて「信頼」をする方法ですが、まず設定アプリを立ち上げて [一般]→[プロファイルとデバイス管理] に進みます (端末の状況によって [プロファイルとデバイス管理] という名称でない場合があります)

エンタープライズAPPというセクションがありますので、InHouseアプリの提供元である企業名をクリックします。(通常の運用では1社しか表示されません)

端末にインストール済みの当該企業名義のInHouseアプリ一覧と一緒に、[○○を信頼] というタップできるリンクが現れますのでこれをタップします。

警告ダイアログが表示されますので、間違いがなければ [信頼] をタップします。もしダイアログに表示される企業名に心当たりがない場合は、絶対に信頼をタップしてはいけません。

これで「信頼」の操作は終了です。

以後、同じADEP配下の別の企業のInHouseアプリをインストールしても追加の「信頼」は求められません。InHouseアプリをインストールするなりすぐに起動することができます。一度その会社を「信頼」しているからですね。

ただし、アプリが削除されるなどして一瞬でも当該企業のInHouseアプリが一つも存在しない状態になってしまうと、次にまたInHouseアプリをインストールして起動する際に再び「信頼」が求められます。

 

Apple Configurator2 での InHouse アプリのアンインストール

インストールができるのですから、当然アンインストールもできます。

Apple Configurator2 で端末詳細の [App] の一覧画面を表示し、削除したいアプリを選択してキーボードの delete キーを押して下さい。

削除してもいいか確認するダイアログが現れますので、[削除]をクリックしてアプリを削除します。なお、InHouseアプリ以外の AppStoreからインストールしたアプリも削除できてしまいます ので、間違ってインストールしたのとは別のアプリを消してしまわないよう注意して下さい。

 

信頼操作は台数が増えると超面倒臭い

上述の「信頼」操作は、2,3台ならまだ良いのですが10台を超えると面倒になってきます。

原則、初回導入時だけに必要な操作ですが、誤ってアプリを消してしまった場合や事情で端末を初期化しなければならないケースに、また全台で「信頼」操作をしなければならない…と考えると、最初に頑張って人海戦術でやれば良いというものでもありません。

そこでMDMなわけです。(参照 : MDMとは何か 〜今さら聞けないMDMの基礎〜

MDMから配信されたアプリは起動時の信頼操作が不要となります。MDMを介してインストールされたアプリは、初回であっても削除した後の再インストール後の起動でも、面倒な「信頼」操作をすることなくすぐ使うことができます。

MDMに登録されているということは、信頼関係が既に確立されているからですね。InHouseアプリを大量の端末にインストールする場合(目安は5台以上)は、初期導入の労力軽減のため必ずMDMを使うようにしましょう。


(InHouseアプリを登録している BizMobile Go! 管理画面。配信後は信頼操作が不要ですぐ使える)

本稿でご紹介した Apple Configurator2 を使った InHouseアプリのインストールは、主に開発途中のものを動作確認するシーンや、現場検証等で一時的に動作させる時に使用します。インストールするInHouseアプリの .ipa がどのような位置づけのバージョンか、MDM配信の影響範囲も考えあわせて、Apple Configurator2 と MDM を使い分けることが重要です。

冒頭で列挙したその他のインストール方法も組み合わせると更に小回りが効いた運用が可能となります。これはまた別の投稿で解説したいと思います。

 

以上、Apple Configurator2 を使ったアプリのインストール・アンインストール方法と留意点について解説しました。

ADEPによるInHouseアプリの円滑な初期導入については、アプリ開発もエンタープライズiOSの導入・運用実績もある弊社にお問合せください。初期導入時間を想定の10分の1以下にさせて頂いた実績もございます。

2020.5.7

Apple Configurator2 とは

Apple Configurator はAppleが2012年より提供している、企業でAppleデバイス管理をするための macOS 専用ソフトウェア(無償)です。

Apple Configurator2 では、以下4種類のデバイスを管理できます。

  • iPad
  • iPhone
  • iPod touch
  • Apple TV

残念ながら同じApple製品でも、Apple Watch や Mac の管理には対応していません。(MacはMDMで集中管理可能。MDMとは何か 〜今さら聞けないMDMの基礎〜を参照)

Apple Configurator2 では、上記対象端末の詳細情報を確認したり、アプリや設定のインストール、バックアップや復元や初期化など、様々な管理操作を行う事ができます。

 

Apple Configurator の歴史

簡単に歴史を振り返っておきましょう。

Apple Configurator には、前身となる iPhone構成ユーティリティ というソフトウェアが存在します。


(デバイス一覧にiPhone4の文字が見える通り初期の頃から存在していた)

Windows版も提供されていたのが最大の特徴で、AdHoc配布したアプリのインストールやプロファイル(設定)の作成ツールとして使われてきました。(現在はMac版に限りダウンロードできる)

その後、管理系機能が搭載されるとともにmacOS専用となって名称を Apple Configurator に変更。DEPやVPPなどへの対応とデザイン刷新の大幅アップデートを経て今に至ります。

iPhone 構成ユーティリティ 2009年、プロファイルやAdHoc配布用ipaイメージのインストールツールとして登場
Windows, Mac の両OSで用意されていた
Apple Configurator 2012年リリース
Apple Configurator 2 の登場と共に公開停止(完全置き換え)
初期化や復元、監視モードなど管理系操作はこのバージョンから
Apple Configurator 2 2015年大幅アップデート
DEPやVPPにも対応

2020年5月現在、最新バージョンは Apple Configurator 2.12.1 です。なお、当サイトで Apple Configurator と記載する場合、Apple Configurator2 のことを指していますのでご留意ください。

 

Apple Configurator 2 の基本機能

Apple Configurator2 の用途は大きく分けて以下の3つとなります。

プロファイルの作成 新規のプロファイルの作成
既存のプロファイルの確認と編集
端末の情報確認 端末基本情報の確認
インストール済みアプリの確認
インストール済みプロファイルの確認
端末の管理 アプリのインストール・削除
プロファイルのインストール・削除
監視の開始
バックアップ・復元・初期化

昨今では、管理系の一部を除いてMDMでほぼほぼ同じことが行えるようになっていますので、ABM や DEP などを適切に組み合わせれば、 Apple Configurator2 を使うシーンは限られてくると思います。実際、「え?必要なの?」とおっしゃる方もいます。

ただ、iOS端末の設定が関係する場合や、ADEPによるInHouse配布を行う場合、そのほか中古市場での調達端末がある場合などに有用ですので、エンドユーザ企業や開発会社においてもある程度使えるようになっておくのが良いでしょう。

Apple では公式に Apple Configurator2 ユーザガイドを公開していますので、一通り目を通しておくことをお勧めします。(本サイトではユーザガイドに掲載されていないような内容を主に取り扱っています)

 

Apple Configurator 2 を動作させるための準備とインストールまで

Apple Configurator 2 は Mac にインストールし、管理対象のiOS端末とはUSBケーブルを介して有線で通信します。iOS端末を管理する場合、WiFiやBluetoothなどの無線で接続することはできない点には留意しておきましょう。有線必須です。

Apple Configurator2 の使用に必要なものは以下のとおりです。必須に○がついていないものは必要に応じて用意して下さい。

用意するもの 必須 説明
Mac Apple Configurator2 を動作させる為に必要です。iMacやMac Book Proなど。
macOSは常に最新バージョンにアップデートしておくことが推奨されます
USBケーブル 管理対象のiOS端末と接続するための適切なUSBケーブル
USBハブ MacのUSBポート以上の個数のデバイスを一括で管理する場合に必要
安定動作には10台程度を推奨(弊社経験値)。またACアダプタによる電源供給型を推奨
Apple ID (AppStore用) Mac AppStore から Apple Configuration2 をインストールするのに必要
Apple ID (VPP/DEP用) VPP/DEPを使用する場合に必要。上記のAppStore用とは別に用意したもの

一通り用意ができれば、 AppStore用の AppleID の設定を終えた Mac で AppStore のアプリから Apple Configurator2 を検索・インストールして下さい。無料です。

インストール後、USBでiOS端末を接続し、Apple Configurator2 を起動します。USB接続したiOS端末が表示されていれば準備完了です。複数台接続していればすべて表示されます。

なお Apple Configurator2 を使うため、最低でも管理専用に Mac を1台用意しておきましょう。Apple Configurator2 は特段高いスペックを要求しませんので、一番安いMacでも十分です。 2020年5月現在ですと Mac mini の安価なモデル(税別 ¥82,800〜)がお勧めです。業務利用の管理系端末となりますので、中古品は控えたほうが無難です。


(業務でMacを初めて使う場合に最適な Mac mini。マウス・キーボード・ディスプレイは別途必要)

 

以上、Apple Configurator2 について概説しました。Apple Configurator2 を使った各種の管理操作については別エントリで紹介していこうと思います。

本サイトはACNメンバーの(株)フィードテイラーが運営するエンタープライズiOS情報サイトです

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