2021.9.27

Apple Configurator2 と併用して便利に使えるMac用構成プロファイルエディタ(2)

以前の投稿で iMazing Profile Editor を紹介しました。紹介ついでに、本稿では ProfileCreator という macOS 用の構成プロファイルエディタを紹介します。


(Apple Configurator2 の構成プロファイルエディタに似た作り)

ProfileCreator は構成プロファイルをより深く理解したいとか、自社オリジナルの構成プロファイル作成プログラムを開発したいといった方に有用なMac用の構成プロファイルエディタです。

ProfileCreator の特徴の一つはオープンソースであるということです。上図の通り GitHub にリポジトリがあります。展開してすぐに使えるzipファイルはこちらからダウンロードすることができます。

 

ファイル保存する前にXML構造を確認できる

以前紹介した iMazing Profile Editor にもなく、Apple公式のApple Configurator2の構成プロファイルエディタにもない、ProfileCreator だけが持つ特徴的な機能があります。

それは、構成プロファイルとして保存する前に、設定中の項目がどんなXMLになるかを事前に確認できるという機能です。Apple Configurator2 やiMazing Profile Editro では、一度保存しなければXMLを見ることはできませんでした。 ProfileCreator ではこの手間がいりません。

例としてWiFiの設定をする画面を見てみましょう。

設定項目を確認し指定している作業中に、画面右上に示すアイコンをクリックすると、以下のような表示に切り替わります。


(どのようなXMLになるか事前に確認できる)

構成プロファイルが単なるXMLファイルに過ぎないことは以前の投稿で解説しました。

構成プロファイルの中身を特に意識しなくても良い運用をしている場合、そのXML構造を見れることに何のメリットもありません。が、構成プロファイルのファイルをアップロードして設定できるMDMを使っている場合、XMLの理解が役立つことがあります。


(設定の種類毎に構成プロファイルを細かく分けて管理したほうが便利な場合もある)

というのも、特定の設定カテゴリしか含まない構成プロファイルを個別に作成して管理し、それらの組合せで端末への設定を行う場合には、個別のプロファイルに含めるXMLが何か把握しておく必要があるからです。

また構成プロファイルは、XMLで記述された単なるテキストファイルですから、自社専用の構成プロファイル生成ツールを開発する時にも ProfileCreator を便利に使えるでしょう。仕様書の Configuration Profile Reference を見るより分かり易いですからね。(もちろん仕様書は別途確認すべきですが…)

 

ということで以上、Mac用の構成プロファイルエディタの ProfileCreator を紹介しました。少し高度な用途にはなりますが興味があればダウンロードしてみて下さい。

ただ一点、留意点があります。

実は、ProfileCreator はオープンソースで有志による開発が続けられてきましたが、元々の開発者がチームから抜けてしまって今は開発が止まっており、今後のアップデートは見込めません。ただ、上述のメリットは活かせるとは思いますので、紹介してみました。

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