2018.11.2

エンタープライズiOSに必要なDUNSナンバーとは

エンタープライズiOSにおいて絶対に避けて通れないのがDUNSナンバーです。

Apple Developer Enterprise Program (ADEP) の登録に必要なほか、エンタープライズiOS固有のVPPやDEPという仕組みを使用する際にも必要となります。また、InHouseアプリを開発しないけれどもVPPやDEPは使用する…といった場合でもDUNSは必要です。

つまり、エンタープライズiOSはDUNSナンバーがないと始まりません。iOSを業務利用するならまずDUNSナンバー。本エントリでは、DUNSナンバーとは一体何なのか解説します。

 

DUNSナンバーとは

D-U-N-S® Number が正しい表記です。呼び方は「ダンズ」「ダンズ番号」「ダンズナンバー」など色々ですが意味するところは一つです。東京商工リサーチのウェブサイトでは、

The Data Universal Numbering System (D-U-N-S®)、
1962年にD&Bが開発した9桁の企業識別コードのことで、世界の企業を一意に識別できる企業コードです。
D&Bが独自に管理をしており、日本企業についてはTSRが運営しています。D-U-N-S® Numberを用いることで、
データベース上での企業の識別が容易になるため、顧客管理や、調達先管理、さらには
各企業が運営する様々なプログラムで活用されています。

と説明されています(D-U-N-S® Numberとは?)。国連やISO、米国税関などでも使用しており、事実上国際標準の企業識別IDと言えます。

ちなみに、東京商工リサーチは、DUNSナンバーの日本国内法人分を担当/運営している企業です。DUNSナンバーで必ずお世話になりますので覚えておきましょう。

 

DUNSナンバーと Apple Developer Program

Apple Developer Program は、「ウチの法人で作ったアプリですよ」という証となる証明書を Apple に発行してもらうための契約といっても過言ではありません。

ADEPの契約下で証明書を発行する画面

(ADEPの契約下で証明書を発行する画面)

証明書を発行する側のAppleにしてみれば、証明書の発行は「この法人が確かに存在することをAppleは認めます」と宣言することと同義です。

だからAppleは企業の存在をきちんと確認する必要があります。Apple自社の信用にも関わりますからね。しかも対象は世界中の企業です。…となれば、AppleがDUNSナンバーを求めるのも合点がいきます。世界中の企業を一意に識別できる、信頼も実績もある番号体系ですから。

企業からの Apple Developer Program 申請時に、AppleはDUNSナンバーをキーにして企業の情報を取得します(DUNSナンバー → 各国企業コード体系 → 企業情報と順に辿ることができる)。そして契約okとして Developer Program を締結した企業を Apple はDUNSナンバーで管理しているという訳です。

ちなみに企業を識別するIDと言えば、日本ではマイナンバー法人番号があります。もちろん他の国も同様に企業番号体系が存在しています。

マイナンバー法人番号検索

(国内の大半の企業がマイナンバー法人番号の割当を受けている)

しかし Apple は世界中の企業が相手です。国ごとに異なる番号体系を使って管理するのは合理的ではありません。だから Apple Developer Program の締結にはDUNSナンバーが必要なのです。

2008年頃までは、貿易関連業務をされてる方ぐらいにしか馴染みのなかったDUNSナンバーですが、Apple Developer Program により、その存在が業種業界問わず広く知られるようになりました。それだけiOSが広い分野で業務利用されているということです。iOSやAppleの影響力の大きさを感じますね。

実際、東京商工リサーチのサイトでは、以下のように Developer Program について言及されています。Developer Program が登場したての2008年にはこのような記述はありませんでした。

東京商工リサーチでADPの言及

(東京商工リサーチのサイトにも Apple Developer Program について言及がある)

なお、東京商工リサーチのサイトでは DUNSナンバーの情報が沢山掲載されています。当たり前ですが。中でも以下にリンク列挙した連載記事は特にお勧めです。全部読むのに10分かかりませんので、一度目を通しておきましょう。

 

エンタープライズiOSで必要なシーン

AppStore向けアプリ開発では、DUNSナンバーが必要になるのは Apple Developer Program の締結の時のみです。

しかし、エンタープライズiOSの場合は Apple Developer Enterprise Program の締結含めて以下の使用に際して必要となります。

  • ADEP (Apple Developer Enterprise Program)
  • DEP (Device Enroll Program)
  • VPP (Volume Purchase Program)
  • Custom B2B

それぞれの概要はエンタープライズiOS用語集をご覧下さい。iOSデバイスを業務活用する際にこれらのうち最低一つは必ず関係してきます。InHouseアプリを作らないから不要、という訳ではないのですね。円滑なエンタープライズiOSの運用では、DUNSナンバーは必須です。

ですので、社内でiOSデバイスを活用する機運が高まればすぐに取得しましょう。時間もお金もかかりませんから。また、お客様から業務用社内アプリの開発を相談された場合は、すぐDUNSナンバーの取得を促すようにして下さい。

(取得方法はこちら → エンタープライズiOSに必須のDUNSナンバー取得方法)